プロンプトエンジニアリング(その2)
前回のブログでは、医学論文に関して、ChatGPTが応答する言葉について記載しました。
今回は、ChatGPTに指示する順序について記載します。
ChatGPTに指示する順序
プロンプトのテクニックについて記載されている書籍やネットの記事を読むと、プロンプトへの指示内容は分割して、CahtGPTが混乱しないように、手順を追って指示しましょう。というような趣旨の記載があります。
これは、基本的には間違っていないと思います。しかし、常にそうかというと、そうでない場合もあります。
簡潔明瞭かつ、順序立てて指示しているのに、なぜか、ChatGPTが私の意図をなかなか理解してくれず、思うような応答を示さない場合がよくあります。そういった場合に、あえて、順序を変えて試してみます。そうすると、こちらの意図通りの応答を得れることがあるのです。もちろん、2、3件の医学論文だけで上手くいったからといって、他の論文で上手くいくかとは限らないので、検証は必要です。
ただし、こういう方法で開発したプロンプトは、後で見たときに理解しづらく、改良や機能追加が難しくなりますので、できることならば避けるべきだと思います。
いくつものプロンプトを開発した経験から思うのは、精度の良いプロンプトとは、とても読みやすく、シンプルな場合が多いです。しかし、最初から、洗練されたプロンプトを開発するのは難しいなといつも思います。
プロンプトの最終型だけを見ると、こんなプロンプトなら頑張れば私でも作れるよ。と思うかもしれませんが、それは結果論です。実際に開発してみると、最終型に行き着くまでは、かなり時間が必要です。
同じシンプルなプロンプトでも、指示内容にもよりますが、いくつかのパターンでプロンプトを表現できます。その中でも、最も安定して精度の良いプロンプトを開発するのは経験が必要なのです。
では、また。